銅の可能性を引き出す、
佐賀関の製錬技術。

JX金属製錬ロジテック株式会社は、佐賀関製錬所における銅製錬工程の現場支援を担っています。海外から届く銅精鉱の調鉱から、自溶炉・転炉・精製炉での熔錬、電解精製、さらには貴金属の回収まで、一連の製錬プロセスを支える多様な業務を展開。「安全と人の和」を基本理念に、世界トップクラスの銅生産を現場から支え続けています。

銅製錬の工程は、原料となる銅精鉱を自溶炉で溶解し(Cu63%)、転炉で不純物を除去(Cu98%)、精製炉でさらに純度を高め(Cu99.4%)、最終的に電解工程で99.99%以上の高純度銅を生み出す精緻なプロセスです。当社はこの各工程において、重機オペレーション、設備の片付け・清掃、鋳造補助、ダスト処理など、製錬所の安定操業に欠かせない現場作業を一手に担っています。

Smelting

世界水準の製錬を、
現場の力で支える

佐賀関製錬所は、年間126万トンもの銅精鉱を処理する国内最大級の銅製錬拠点です。JX金属製錬ロジテック株式会社は、この製錬所の現業部門として、調鉱・熔錬・電解・貴金属精製に至るまでの幅広い工程を支援。製造課56名、製品課55名の体制で、大小様々な重機を駆使しながら24時間体制の製錬操業を下支えしています。創業以来70年以上にわたり培ってきた現場力と安全管理のノウハウで、世界トップレベルの品質を誇る佐賀関の銅製錬を支え続けています。

調鉱

製錬の第一歩。
原料を最適に調合し、炉へ送る

調鉱は、製錬付帯作業の中でも幅広い本体作業をカバーする重要な工程です。海外から船舶で運ばれた銅精鉱は、E2・E3鉱舎からベルトコンベアでK1・K2鉱舎へ送られます。各鉱区内に受け入れた銅鉱石を調合表に基づきバケットクレーンで掴み、各ホッパーに投入。調鉱溶剤ミルの運転管理を行いながら、調合した銅鉱石をベルトコンベアで自溶炉受入ホッパーへ搬送します。銅品位を安定させるための調合精度と、各炉で発生する排ガス処理への対応も担い、製錬工程全体の品質と環境を支える基盤となっています。

自溶炉・転炉

銅を溶かし、純度を高める。
熔錬の心臓部を支える重機作業

自溶炉は、調合された銅精鉱を約1,300℃の高温で溶解し、銅品位63%のマットを生成する工程です。当社は自溶炉で発生したスラグがピット内に堆積しないよう重機で掻き寄せる作業や、珪石をホッパーへ投入する作業、炉各所の鋳付き片付け清掃を担っています。転炉では、マットからさらに不純物を除去し銅品位を98%まで高めます。レードル銅片等の付着鋳付を大割場フード内で空冷後、重機で1m以下に解体し、さらに250mm以下になるまで解体。ロングアームコンボ作業や珪石ホッパー投入など、大小様々な重機を駆使して日々の業務に取り組んでいます。

精製炉

鋳造から製缶まで。
匠の技術で高純度アノードを仕上げる

精製炉は、転炉から得られた粗銅をさらに精製し、銅品位99.4%のアノードを鋳造する工程です。当社は鋳造作業の補助や玉掛け作業、水槽殿物上げおよび片付け作業、フォークリフトによる部材の運搬を担当。さらに鋼材の切断や溶接を行う製缶作業にも対応しています。クレーン操作、モールド運搬、ターンテーブル片付け作業など、「設備を動かす」「車を動かす」「切断・溶接もおまかせ」の多能工集団として、精製炉の安定稼働を支えています。

電解

高純度99.99%の銅を生み出す、
精密な電解精製工程

電解工程は、精製炉で鋳造されたアノード(純度99.4%)を電解液中で溶解し、カソード(PC板)上に高純度銅(99.99%以上)を析出させる最終精製工程です。製品課が佐賀関製錬所の銅電解工程を担っており、高度な技術と厳しい品質管理が要求される重要な位置付けです。3・4群電解内のアノードおよびPC母板の搬送・装入・引き揚げ等の電解クレーンワークをはじめ、母板の装脱・殿物処理、PC母板のメッキ不良箇所の補修、電解槽内のショート調べ・洗浄・コブ潰しなど、精密さが求められる作業を日々遂行しています。

 

硫酸・ダスト処理

副産物を資源に変える。
環境と操業を両立する処理技術

製錬工程では銅の精製と同時に、硫酸やダストなどの副産物が発生します。ダスト処理では、転炉ガスから捕集されたダストを鉛澤浸出・銅澱出・中和処理の工程を経て、各工程毎のフィルタープレスで鉛澤・水酸化亜鉛の製造および重金属の回収を行います。回収物は自溶炉へ繰り返し投入され、資源として再利用されます。また、精金銀廃液の酸性排液を中和処理する作業や、発生するダスト(鉛澤・硫化物・水酸化亜鉛)をフレコンバッグに袋詰めする作業も担い、環境負荷の低減と資源の循環に取り組んでいます。

 

貴金属精製

金・銀・白金・パラジウム。
銅に眠る価値を余さず回収する

銅の電解精製で生じるアノードスライムには、金・銀をはじめ白金(Pt)やパラジウム(Pd)などの貴金属が含まれています。製品課の精金銀係では、これら貴金属の精製工程やセレン(Se)の回収工程を担当。セレン精製工程では原料の乾燥・溶解・鋳造・粉砕・梱包まで一貫して対応しています。さらに、Pt・Pd原料の乾燥・冷却・粉砕・梱包や、玉野工場から送られる鋳物の鋳砕・サンプリング・袋詰め・秤量作業も行い、非鉄金属に含まれる希少な価値を最大限に引き出しています。

 

型銅

高純度銅を最終製品に仕上げ、
世界へ届ける

型銅工程は、電解精製で得られた高純度銅を最終製品として仕上げる工程です。日本鋳銅佐賀関工場の基幹業務の一部も担っており、鋳造工程で使用される鋳型の整備・組み立て、製品ケーク・ビレットの不具合箇所のチッピング・研磨、製品の移動作業を実施。さらに、製品の計上・在庫管理・製品置き場の整理まで一貫して対応しています。2023年4月には電鎰係と型銅係を統合し「製品係」として再編。電解から型銅まで一体となった製品管理体制を確立し、品質と効率の向上に努めています。

製錬の安定操業を、現場の力で支え続ける

佐賀関製錬所の製錬工程は、24時間365日の安定操業が求められます。調鉱から自溶炉・転炉・精製炉の熔錬、電解精製、貴金属回収に至るまで、JX金属製錬ロジテック株式会社はあらゆる製錬現場で確実な作業を遂行しています。製錬支援に関するお問い合わせやご質問がございましたら、お気軽にご連絡ください。